観光とリンゴ料理を比べてみた。~資質が似ている素材をどんな文脈で料理する?~

公開日: : ひとりごと

 

九州離島観光地域づくりシンポジウムin奄美群島に参加してきました。

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九州離島観光地域づくりシンポジウムとは、九州運輸局が今年度行なった「離島における観光振興策に係る調査事業」の事業の一環しとして行なわれた講演・意見交換会。場所は、鹿児島県の奄美大島で行なわれました。

 

どんな内容だったの?

全体的にざっくりいうと、圏内の事例や奄美大島の現状、課題についての分析を通して離島振興を考えたり、航空会社やメディアを交えた意見交換を行ったり、エクスカーションとして、奄美大島で行なわれているプログラムへの体験参加を行なったり。

詳しくはこちらをご覧ください⇒九州離島観光地域づくりシンポジウムwebサイト

 

私が感じたこと

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今回のシンポジウムでは、沢山の離島がそれぞれの島のPRをしていました。それを聞いていて感じたのは

「観光地、だいたい、どこもPRしたいものの本質は似てるのね!そりゃそうか!」ということ。

例えば、「自然の豊かさ」「人の温かさ」「独自で醸成された文化」「珍しい景色」「美味しい食材」・・・。うん、確かに、根本的な資質はいくつかに分類されそう。でも、それをどのような文脈にのせるかで、それぞれの観光地の個性が出て他の地域と差別化が図れるんですね。

そんなことをtwitterでつぶやくと、こんな反応が。

 

 

 

つまり、こういうこと?

リンゴで例えてみましょう。

Red_Apple

秋の味覚、ジューシーであまーい美味しいリンゴ。その魅力を十分に伝える料理を作る工夫といえば

リンゴ線画

①【素材】   どんなリンゴを使うか

②【調理法】 どんな料理を作るか

③【アレンジ】 どんなアレンジをするか

の3つの段階に分かれるんじゃないかと思います。

 

これを観光に置き換えると

で、これを観光に置き換えると

①【素材】   地域にある何を取り上げるか

②【調理法】 どういう文脈に載せるか

③【アレンジ】 それを伝えるために、どんなことをするか

みたいな感じかな、と思います。

 

素材が「美味しい食材」の場合

例えば、@kurit3 さんのおっしゃっていたB級グルメを例にすると、一つの方法として

①【素材】   地域にある何を取り上げるか

⇒地域の美味しい魚

②【調理法】 どういう文脈に載せるか

⇒手軽に楽しめて、グランプリを狙えば露出も増えるB級グルメ

③【アレンジ】 それを伝えるために、どんなことをするか

⇒複数店舗でいろんなアレンジが楽しめるようにする、魚の規格を決める、地域の他の食材と組み合わせる

という「あのB級グルメ●●で食べられる○○!」っていう文脈での発信もアリではあるんだと思います

でも、それだけじゃないですよね。

B級グルメをどう盛り上げるか、当たらせるかの【アレンジ】に知恵を絞るのも大切だけど、観光客に【素材】のどういうイメージを伝えたいかによっては【調理法】はB級グルメじゃなくても良いのかも?と検討するのもアリアリじゃないでしょうか。

知り合いの鹿屋市の地域おこし協力隊の緒方くん@ogatchが目指している農産物の生産者と消費者を繋ぐマルシェは、販売方法から伝える文脈です。(緒方くんの考えるターゲットが、観光客じゃないかもしれないけど)

 

素材が人の温かさの場合

人の温かさ線画

「美味しい食材」以外でも、これって言えるんじゃないかなあ、と思うのでもう一つ例を。

おなじ人の温かさでも四国のお遍路は、お遍路さんへの「私の分までお参りして下さい」という代参を託す意味合いや、接待自体が行でもあり功徳となるとされた背景をもったものと、沖縄の結の心は農家が行なっていた「賃金の支払いをともなわない労働交換」の意味の相互扶助を背景に持ったものです。

私の住んでいる甑島の人が温かいのは、個人的には、昔から厳しい自然と付き合いながら生きてきている助け合いと、島の人は大半が一度島外に出ているので、甑島を外から見た経験があるからこそ、島外の人に甑島を好きになってもらいたいと思っていらっしゃるのかな?と思っています。

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「人の温かさが魅力です!」とアピールしたい場合は、なんでその地域は人が温かいかを考えてみると、それをどういう方法で伝えるのが、一番観光客に感じてもらえるかも変わってくるのかなと感じます。

そうすると、おなじ「まちあるき」や「おばちゃん達にお話を聞く茶話会」でも、会場の様子や内容、時間帯や設定人数、配布物まで全然違ってくるんだろうなあ。だからこそ、単に【素材】としての「人の温かさが魅力です!」だけでなく、【調理法】として「人の温かさは、こんな感じなんです」という文脈まで伝えられるように考えることで、ようやく他の地区との差別化ができるんだろうと思います。

 

というわけで

「これが売りです!」は、【素材】だけをアピールしても「それって他とどう違うの?」となるし

「食材をアピールするにはB級グルメ!よーし、どんな仕掛けをしようかな」

「人の温かさなら地域の人たちの交流!どんな体験プログラムをしかけようかしら」と【アレンジ】ばかりを気にせず、【素材】の魅力をしっかり他と比べて、【調理法】を丁寧に検討していきたいな、という、今回はやや抽象的な日記でした。

 

 

おまけ

美しい大島紬に身を包んだ島唄を歌う女性。

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のあとに、続いたのは

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なんと、あのFUJI ROCK FESTIVAL にも2008年に参加したという、結婚式の余興のために結成した市役所職員デュオサーモン&ガーリック!!

FUJI ROCK FESTIVAL の方は、サーモン&ガーリックwithアニョというトリオバンド(三味線、コンガ、ベース)で、ちょっとまじめに音楽してるらしいですが、基本はぜんぜん変わらない、そうです。

ホームページの自己紹介も要チェックです。

この方たちだけでなく、一般の市役所職員の皆さんのマイクパフォーマンス、踊りのノリの良さ・・・!結婚式の余興に、皆徹夜する勢いで全力で挑むという余興文化を体験しました。感服。

 

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せきこ

下甑島地域おこし協力隊
旅行代理店を経て東シナ海に浮かぶ下甑島の地域おこし協力隊に。 観光案内所のスタッフと観光商品や特産品の開発をしつつ、観光と地域の良い関わり方を模索中。

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 特集してもらいました。 【地域おこし協力隊】鹿児島県・下甑島のリアルな暮らし|関美穂子さん

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  • 鹿児島大学⇒旅行代理店⇒薩摩川内市下甑島地域おこし協力隊。観光商品や特産品の開発が主な業務内容。着地型観光と地域の良い関わり方と、それで自分が稼いでいく方法を模索中。
    ここは、地域の魅力を時に真面目に、普段はゆるーく伝える個人ブログです。

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