番地なしの郵便物と、ご当地地名と。~謎の地名「チロリン」~

ポストを開けてみると、これで届いてた、郵便物。

1111DSC0421910.PNGのコピー

 

下甑島全体で約2500人、私の住んでいる長浜地区で約800人が住んでますが、これで届きました。さすが。下甑島に来る前に住んでいた福岡では考えられなかったことです。福岡では番地が違って、宅配に時間がかかったことがあったっけ・・・(遠い目)

なので、インターネット通販(楽天市場やamazonなど)で買い物をして、配達先を自宅で記載していても、「せきちゃん、これここで良い~?家持ってく?」と職場に来る場合があったり、道端で宅配車に出会ってそこでもらったり。そもそも配達している人も知り合いなので、人に見られたくないものは通販では買えませんね。あーんなのとか、こーんなものとか。うにゃうにゃ。

 

謎の地域、チロリン

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住所といえば、「正確な住所でなくても住所が届く」ことがあるらしいです、下甑島。私はこれを今年の初めにした地図作りワークショップで地域の人に教えてもらって初めて知りました。

その名も「チロリン」。集落の中心地から少し離れたところにある3軒ほどのあつまったところをそう呼ぶのだそうです。

 

チロリン??

 

無題

 

検索サイトで思わず「チロリン 意味」と調べてみると、チロリン村とくるみの木おーい!チロリン村だよチロリン村物語をはじめとするNHKのアニメ、人形劇シリーズが出てきました。「小さな村で起こる楽しいものがたり!」みたいなお話のようなので、住宅付近の様子がこのお話に出てくるのかな、と思いましたが、違うとのこと。(残念!)

という訳で正解です。

 

 

【説①】擬音語・・・「虫の鳴き声」

皆さん、この歌はご存知でしょうか。秋の夜になく鈴虫の声を「チンチロリン」と表現している歌詞があります。

この歌と関係あるかないかは分からないですが、その地域は近くに畑や草むらもあり、虫の声が沢山することから「チロリン」と呼ばれるようになったとか。

 

【説②】擬態語・・・「ぽつんと離れた様子」

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こんな感じで\チロリーン!/と、集落の中心からやや離れた様子を表した言葉だとか。

 

どちらにしても、こういう感じで地域の人達が呼び始めた場所のあだ名が地域全体で共有されているのも面白いですし、それがずっと続いていることも面白いな、と思いました。

 

他にもあるあるご当地地名in下甑島

地図に載っていない、場所を表した言葉といえば鹿島集落では場所を「○○たい(帯)」という言い方で「おくんたい(奥のあたり)」、「やなごんたい(柳川のあたり)」、「しかまんたい(??)」「たんぼんたい(田んぼのあたり)」という呼び方をすると地図作りワークショップ聞きました。

「たんぼんたい」と呼ばれるところは今は建物が並ぶ所ですが、昔は一面田んぼだったのだとか。今は違うけれど、今も昔の様子を表した言葉でその土地が呼ばれていることも、面白いなと思いました。

 

地名っておもしろい。

柳田国男は「地名の研究」の中で「地名とはそもそもなんであるかというと、要するに二人以上の人の間に共同に使用せらるる符号である」と言っています(新見公立短期大学紀要 <論稿>岡山県新見市の後醍醐天皇伝説と地名より)。つまり昔の人達が「あそこよあそこ、あの長い浜のあるところ!」と言っていたから、私の住んでいる長浜は名前がついたのかもしれません。(今は舗装がされていて、浜は少ないです)

 

地名は「自然の形状にかかわる自然地名」と「人間の多様な活動にかかわる人文地名」に分かれると言われていますが(<論稿>岡山県新見市の後醍醐天皇伝説と地名より)、そのどちらも、その土地に住んでいる人達がその場所の特徴を一言で表現した言葉ですよね。

そういう昔から今まで連綿と伝わってきた「地名」というのは、観光で来た人達にとっても「へえ、手打って昔手打に着いた人がその土地の素晴らしさに感動して手を打ったからなんだ!面白い!」とその土地に対する興味を持ったり、「なるほど、藺落展望所は昔は藺草を崖の上から船に落としていたのか!」と、理解を深めたりする面白いきっかけの一つだな、と思いました。(上記事例には諸説あります。)

 

という訳で今日の夜はおうちで郷土誌をもう一度開いてみようかな。わくわく。

 

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せきこ

下甑島地域おこし協力隊
旅行代理店を経て東シナ海に浮かぶ下甑島の地域おこし協力隊に。 観光案内所のスタッフと観光商品や特産品の開発をしつつ、観光と地域の良い関わり方を模索中。

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  • 鹿児島大学⇒旅行代理店⇒薩摩川内市下甑島地域おこし協力隊。観光商品や特産品の開発が主な業務内容。着地型観光と地域の良い関わり方と、それで自分が稼いでいく方法を模索中。
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